世界

FVIとの協力関係の中で、海外パートナー団体が行っているプロジェクトをご紹介します。

006 南アジア バングラデシュ

抑圧された人々、ダリットたちの尊厳回復プログラム 南アジア インド 北部 最貧構想としてあえいでいるダリットの人々。自信と尊厳を失っている彼らと関わり。全ての人を等しく大切にするという愛の世界観によって次世代の人々を育成するラムスラットさんたちの働きを紹介します。

プログラム概要:バングラデシュ

21世紀の課題に共に取り組む新たな協力を目指して

2014年5月、バングラデシュの現地新聞一面に大きな赤文字が躍っていた。
「国民一人当たりの総所得(GNI)1,190㌦(約12万3千円)に!」

90年代、国民一人当たりの所得は年間300ドル前後。なかなか抜け出せないトンネルの中にいるようだった。が、2008年から5年間で一人当たりの総所得が2倍になったという。ついに千ドルの大台に達した!という誇らしさに満ちた記事だった。今日の食事が3回取れない人口は激減した。初等、中等教育が普及し、女性の地位も大きく向上した。世界第2位の衣料品輸出国となったバングラデシュの国力はもはや貧弱ではない。


21世紀型貧困

けれども21世紀の世界に目を向けると、教育の恩恵を受け、学歴があがった若者が増えた一方、世界を覆うグローバル化の負の側面のために仕事がない若者たちが増え、新しい国内貧富の格差が広がっている。20世紀後半に欧米型近代化を成し遂げた貧しかったイスラム諸国では、21世紀に入り、教育を受けても仕事に就けない若者たちが「欧米型社会も伝統型社会も破壊し、イスラム原理に立つ新しい社会こそが真の解決だ」という原理主義志向のテロ組織にはけ口を見出し始めている。グローバル化時代の若者を巧妙に戦力として雇い、不安定な国政につけ込む21世紀のテロ組織の野望が見え隠れする。

 近代化以前社会から生じた20世紀型貧困は克服しつつあるが、反対派を抹殺、社会を破壊して不毛な原理主義社会樹立を目指す「武力による破壊と混乱」に象徴される21世紀型貧困がはっきりと見えてくる時代がそこまで来ているのかもしれない。

40数年前にバングラデシュが袂を別ったパキスタンは、国政の拙さも手伝い、この数年、テロ組織に翻弄されている。女性の社会的役割を否定し、女子教育に価値を認めない原理主義者たちによって、2012年10月、銃弾を浴びせられたマララさんは記憶に新しい。

 私たちは待ったなしに、21世紀世界の新たな課題に直面している。

 
FVIはパートナー団体と課題に取り組む協力を始めます。

この時代の新たな協力とは、一体、どのようなものだろうか。

 ものが溢れ、自分だけの繁栄を求める世俗化した生き方は、地域総出でイスラム社会を形成する仕組みのなかで歩んできた彼らには大きな違和感があるかもしれない。

 2014年、「声なき者の友」の輪では、「新しい生き方」を歩み始めた人々が、真理を愛し、隣人を愛する実践に生きる地域の核となるように育成し、彼らが励ましあう場を促進するパートナー団体と21世紀の課題に共に取り組む協力を始めて歩みだしている。

 
ご協力の思いが与えられた方々へ

この働きにご協力の思いが与えられた方々には、ウェブでは公開できない詳細をご案内しますので、下記メールアドレスの「声なき者の友」の輪までご連絡ください。