世界

FVIとの協力関係の中で、海外パートナー団体が行っているプロジェクトをご紹介します。

002 南アジア インド・北部

抑圧された人々、ダリットたちの尊厳回復プログラム 南アジア インド 北部 最貧構想としてあえいでいるダリットの人々。自信と尊厳を失っている彼らと関わり。全ての人を等しく大切にするという愛の世界観によって次世代の人々を育成するラムスラットさんたちの働きを紹介します。

2014年1-3月 活動報告

人々の「物語の変革」地域拡大中!

前回の報告でお伝えしたように、2013年末から地域リーダーのキショルさんは、今まで関わりが乏しかった村々の地域のリーダーたちに地道にコンタクトを取り始めた。キショルさんの誠実な関わりは、地域リーダーたちの信頼を得るようになった。キショルさんが熱心に説明する内容は、このところ行き詰まりを覚えていた地域リーダーたちに新しい希望を感じさせるものだった、という。その結果、2014年の最初の3か月の間に、キショルさんがこの3年間確信を与えられた研修を2つの地域のリーダーたちそれぞれに、ラムスラットさんと一緒に提供することができたという報告がきている。

参加者の声

参加者のひとり、プッタン・ラルさんは、「私たちの文化では、カースト制度という社会慣習のため、生れ落ちたカーストや現実生活を諦めて受けとめるしかなかった。そして結局、この身体の死後、なんとか天国にいける保証に救いを見出そうとしていた。また、現実社会での貧しい人々はそう生れ落ちたのだから、彼らの運命であって私たちには関係ない、と考えてきた。この研修では、私たちの現実生活のすべての領域に、まったく違う意味が本来、与えられていたことに気づかせてくれた。私たちは現在、この地で託されていることを日々、家庭で、村で公正と誠実によって行うことが重要だと、目の前の現実の生き方に目覚めさせてくれた!」

女性の参加者、ミラさんは次のように感想を述べてくれた。「初めて、このような研修に参加できてとても嬉しい。地域社会で女性にも大切な役目があるとの理解に立って女性の私たちに参加の機会を提供してくれたことにとても感謝。研修の中では私たちが「地の塩」であるとは具体的にどういうことか、考える刺激を与えられた。私たちはそれほど、この地上での働きを期待されて、託された役目があることを知って、とても心を打たれた。」

別の参加者、シャガルさんは「この研修を受けて、とても刺激を受けた。これからの働きに多くの示唆を与えられた。」と語り、「ぜひ、この研修にもっと多くの人を呼んでほしい。この考えに助けられる人がたくさんいると思うから。」と提案をしてくれた。

キショルさんが3年前に経験したことを、今、広い地域のリーダーたちが経験し始めている。この地上での生活に大切な役目があることに気がついた人々の生き方が変わっていくことを楽しみにして、日本から応援する隣人としてその報告を待ちたい。

 今まで気がつかなかった「物の見方」に目覚め、人々が自分たちの知らない間に虜にされていた「物語」に気づき、その変革の一歩が静かに広がり始めている。