世界

FVIとの協力関係の中で、海外パートナー団体が行っているプロジェクトをご紹介します。

004 東アフリカ エチオピア・アジスアベバ

抑圧された人々、ダリットたちの尊厳回復プログラム 南アジア インド 北部 最貧構想としてあえいでいるダリットの人々。自信と尊厳を失っている彼らと関わり。全ての人を等しく大切にするという愛の世界観によって次世代の人々を育成するラムスラットさんたちの働きを紹介します。

ストリート・チルドレン・生活者の自立への総合的な回復と予防を目指して
2015年報告から

成り立ち

1997年、エチオピアの首都アジスアベバで、路上生活をしてお腹を空かせていた少年少女の「ストリート・チルドレン」という弱い立場の人たちに対して「僕たちにできることは、何だろう」、その問いかけから始まった活動です。
仲間10人のポケットにあった合計2ドルで、バナナを買ってストリートの子どもたちを助け始めたギザチュウさんは当時17歳でした。以来、教会を始め、多くの大人たちの支援を受けながら、エチオピアの若者たちによるストリート・チルドレン、そしてストリート生活者たちの回復のための働きが動き始めました。

プログラム内容

2015年現在、約70名のフルタイム・スタッフがアジスアベバのストリート・チルドレンと生活者の回復の働きに関わっています。2つの共同生活施設、2つの学校を海外からの支援を交えて建設し、さらに新しいエントト・スクールが2013年に建設を開始し、今も施設を一部整備中です。年間の受益者は1万名を超えます。

2015年 主な活動報告

デボラ・センター

職業訓練に通い自立支援を目指すストリートに暮らしていた若い女性のためのシェルター・ハウス。
 シェルター・ハウスには常に女性スタッフが寝食を共にし、女の子たちの生活全般のケアをしています。2015年には、前年から滞在中の2人とストリート生活者の中で面接によってやる気があると確認されて受け入れた新規の8人の合計10人の女性に、滞在場所を提供しました。それぞれ薬剤師、簿記、調理師、美容師の訓練に通っています。彼女たちの心が落ち着くように、必要なカウンセリングも行われています。定期的健康診断も行われるようになっています。

レスト・センター

2015年は、外部から通ってくるストリート生活者と、シェルター・ハウスで暮らす男の子たち13人の2種類の人々をサポートしました。ストリート生活者のためには、自立を目的に職業訓練を受けにくる短期~中期支援、年齢は10代後半~30代40代の男性で、資格取得を目的としています。

トリートで生活をしていた男の子たちは小学校に通う必要がある10歳ぐらいの子供たちから高校生(進学した大学生を含む)までのシェルター・ハウスとして機能し、生活を全面的にサポートしています。男性スタッフが一人常駐し、家庭のような環境で寝食を共にしています。
大学生たちは大学の寮に入るので、長期休暇になるとこの家に帰ってきて年下の子どもたちを、兄弟のように面倒をみています。ストリート・チルドレンだった男の子たちが自立をめざし、職業訓練に通い、その資格を持つと巣立っていけるようにサポートしています。

その他、2015年も地方の子どもたちが誤った都会の夢を描いてアジスにやってこなくてすむように貧しい農村で教育を提供する「ストリート・チルドレン予防プログラム」を行い、ストリート・チルドレンになった子どもたちが、親の元に戻って生活を再び始められるように「生活統合プログラム」なども始まりました。