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001 南アジア インド・オリッサ州

人と社会のトータルな変革プログラム 経済躍進のインド。最貧国郡で人が生かされるために奮闘するナヤクさんたちの働きをご紹介します。

2013年1月-6月 活動報告

村の学校運営の進展とその広がり

エベネゼルが運営するクラスでは、現在朝夕2回、クラスが行われています。このため、この地域から公立学校に通う子どもたちも補習を受けたい、と夕方のクラスに参加するようになりました。

  • 村でエベネゼルが運営していた学校から、6人の子たちが自信をつけて、公立の初等学校に新しく登録することができました。
  • また、10人の子どもたちが、公立中等学校に登録することができました。エベネゼルが運営する村の学校がとても良いものだと地域で認められるようになった一つの成果を紹介します。
  • エベネゼルの学校の様子をこの一年間、見聞きしてきた隣り村の村人があるとき、ナヤクさんのもとに来て、彼らの村でも学校をぜひ始めて欲しいと依頼しにきたのです。そこで、両方の村の指導者たちとナヤクさんが話し合い(写真)、エベネゼルとして村人の努力を支援することになりました。

現在、この隣り村では、公立学校に通えなかったり、中退した40人の子どもたちがエベネゼルの運営する学校に参加するようになりました。村長さんが親切にも、教室になる部屋をひとつ提供してくれました。そして、村のシュクルさんがボランティアとして手をあげて、クラスを教え始めました。

小さな「からし種」として、一つの山あいの村で始まった学校運営の活動が、隣村の人々の自主的な思いを触発し、その村の子どもたちも、自分たちの村で教育を受けられるようになりました。

女性自助グループの活動

今では、グループメンバーが増えて20人以上の女性たちが2つのグループで、手に技能を身につけて、製品を仕上げる活動を毎週、続けています。今年になって、ろうそく作りも製品のひとつに取り入れるようになりました。

大切なのは人間をどう見るかで、地域のリーダー達が目を向ける地域向上の内容は変わるのだ。このため、この研修会では人間を包括的に見る、人間には成長すべき様々な側面があることに目を向け、具体的な実践を考える会とした。26人の地域リーダー達が2日間の研修会に参加した。

参加者全員にとって、このような見方で、人を捉え地域向上を考えるのは始めてだった。新しいチャレンジを感じると同時に、一面に偏らずに良くなっていくという可能性を感じたと、ある参加者は語った。

カースト制度の慣習撤廃の実践・隣人との関係から取り除スリヤ牧師による村の若者との信頼関係作り

前回のレポートで報告したように、電気も水道もない自給自足の生活の山あいの村で、村の未来を変えるために若者たちのなかから、山あいの地域全体をより良くしたいと願う指導者の養成が始まりました。

  • 地域で7人の若者を見出したスリヤさんは、毎週、彼らを訪問し、いろいろな話をしながら、彼らが村の未来を考えられるように励ましています。
  • シュレンドラさんとドキラムさんは、毎週、30キロ以上も離れた村から通い、地域を変えるリーダーシップについて、学び続けています。
  • 励ましを受けている7人のなかの二人は、村の若者に声をかけ10人くらいでグループを作り定期的に集まり始めました。ここで、村のこれからのことを話しあい、夢を共有し始めています。

地域が変わるのは、地域を何とかしたいと願う少数の人たちから始まります。そのことを信じて、スリヤさんが2013年からのビジョンとして掲げた、山あいの地域で未来を担う若者への励ましと挑戦。そのビジョンが一歩、前進していました。