世界

FVIとの協力関係の中で、海外パートナー団体が行っているプロジェクトをご紹介します。

003 西アフリカ ガーナ

からし種エージェントによるエージェント増殖と地域変革 西アフリカ ガーナ ガーナの芯の発展のために、「小さな愛の行動」を習慣とする仲間づくりを広めるクリスさん

2013年10月報告 「からし種成長クラブ」研修の報告

ガーナ、ケープコースト・フォロアップ研修会「地域変革に有効な手段」

ケープ・コーストの市内と近隣のビジネスマンと牧師などの地域リーダーたち45人が集まり、「地域変革に有効な手段」を再確認するための参加型フォロアップ研修会が先日、開催されました。

 まず、自らの信念体系を精査しました。アフリカに住む多くの人々が「『悪』があらゆるものを支配している」と無意識のうちに思い込んでいることを、リーダーとして振り返る機会を持ちました。次に「心を新たにして自分を変えるように差し出し、善いこと、完全なものを求めていく変革者」となるように励まされました。

 参加者の中から次のようなコメントもありました。「自分が何者であるかについて、また自分の生い立ちの影響で多くの混乱を経験してきている。が、このセッションで、改めて『真理が私たちを自由にする』ことを確信させられた。」

 「私たちの成熟モデル」のセッションでは、私たちが知識面や身体・健康面だけでなく、人との関係や魂も含めて総合的にバランスがとれた成長をすべての人と目指すことが、地域変革にどれほど大切であるかをもう一度、確認しました。

 また、富んでいるか貧しいかに関わらず、私たちの周りにいる人々のさまざまなニーズに私たちが持っている何か(ものやお金、時間も)を提供する機会がたくさん与えられていること、その機会を用いることで私たちが本来の姿に戻り、生き生きとしてくるという真実に目を開こうというチャレンジがなされました。

この1年間の地域種まき活動による変革の例

エルミナ地域のからし種成長クラブのリーダー・ソートさん

私は自分と違うグループの人々を嫌っていました。けれども、昨年、この研修を受けて「誰がわたしの隣人なのか」を深く考えさせられました。しばらくたって引っ越した先の家主が、そのグループの人であることを知りました。彼には小さな子どもがたくさんいて経済的にとても苦労していました。何かできることはないかと思い巡らしていたところ、奥さんが小さな商いをできるかもしれないと思いつきました。話を持ちかけて奥さんのやる気を確認してから、商いを始める資金、約5千円を差し出しました。彼らがとても喜ぶ姿をみて「隣人が誰であるか」私自身の考えが改められたことを心から感謝しました。
 昨年来、私は自分の区域の通りを毎週末、清掃することにしています。やがてからし種成長クラブのみんなも参加してくれるようになり、最近では地域住人の皆さんも参加してくれています。みんなで地域をきれいにすることを心から喜んでいます。

エルミナ地域の農村のからし種成長クラブ

 10人のメンバーでからし種成長クラブを始めました。村人たちと村の将来の話をしているうちに、村人たちも何かを一緒にやりたいと思ってくれるようになり、私たちの村に電気を引くための交渉や作業をしました。また、今まで村のなかでは飲み水が手に入らなかったのですが、村人全員のためにくみ上げポンプをみなで設置することにしました。昨年の研修前に比べて、私たちの村は考え方を一新した多くの村人たちの力で、大きな進歩を遂げたのです!

ケープ・コースト地域のからし種成長クラブのリーダー、マーガレットさん

 私たちのクラブでは、地域のお年寄りの人たちに声をかけて年に4回、朝食会を開催しています。会合で食べ物を分かち合うだけでなく、お年寄りたちが会合に参加するための交通手段のタクシー代やバス代も支援しています。
 もう一つは、公立病院の子ども病棟を年3回訪問することです。病棟の清掃、病気の子どもやその付き添いの家族に励ましの言葉をかけ、一緒に祈り、食料や洗面用品を提供しています。

トゥイフォ・マンポン町のからし種成長クラブのリーダー、ドンコーさん

 昨年の研修を受け、私はすべての面での「成熟モデル」になるように自分自身から始めなければならないと思わされました。私はマンポン町の義務教育学校の校長です。以前は私たちは昔からの慣習でそんなものだと思っていたので、始業時間に間に合うように出勤しなかったのですが、校長として定刻勤務をしようと決心しました。また、学校の教師全員にも同じように定刻勤務をお願いしました。私が自分の決めたことを守ったので、教師たちもみな、従ってくれるようになりました。すると、生徒の間にも変化がみられるようになったのです。そのために、ケープ・コースト市全体のすべての公立学校の規律、衛生、学力の面の評価で最優秀校に選ばれました。全国学力テストでは、以前にくらべて全校の成績が100%も上がったのです。
 ガーナでは公立校の状況がずっと憂慮され続けていました。このため、このマンポン町の学校は、教育の質の高さで全国の学校のモデル校のようになり、全国の校長たちが秘訣を知ろうと見学に集まってきています。

ガーナ、アクラ・フォロアップ研修会 「地域変革に有効な手段」

首都のアクラでも、アクラとカタンカの地域リーダーたち49人が集まり「地域変革に有効な手段」を確認するための参加型フォロアップ研修会が開催されました。

 彼らは以下のような感想を伝えてくれました。 「多くの人と平和に過ごすようにこころがけるようになりました。」「必要のある人を手助けすることは、私たちの創造主の思いを共有することだと判ったのです。」「家族や親戚、近所の人との関係が、とても変わりました。」「このセミナーによって、自分の心と人生が変革された、と感じています。」

アクラ・この1年間の地域種まき活動による変革の例

セシリアさん

炭焼き業がこの地域ではもっとも利益が出る最善のビジネスであるので、4エーカーの土地をグループ自己資金と協力資金で購入(写真)。土地はグループ所有とすることで同意しているので、現在、地域での貧しい人々の雇用の場として登記手続き中。地域の貧しい家庭から労働者を雇い、整地を始めた。雨期になる5月始めから、炭焼きのための植林を開始する予定。

トィリ夫人

昨年のセミナーで私は、どれほど小さいことでも決して無駄にはならないことを学びました。そこで、近所の人の必要のために小さいことでも分かち合おうと決めました。アクウェレおばさんは近所の人です。ある朝、授業料が払えないために、娘の一人が退学させられていたことを知りました。私はアクウェレさんに付き添い、学校に懇願しに行きました。授業料の三分の一も支払ってあげました。また、残りもできるだけ早く払えるようにするからとお願いしました。アクウェレさんも精一杯がんばり、残りの授業料を払うことができたのです。こうして、娘は無事に学校の授業に参加することができるようになりました。

何人かの女性

私たちの結婚生活がなかなかうまくいきませんでした。このセミナーを受けて自分のために配偶者がいるのでないことが深く心に留まるようになり、関係が変わってきました。時には努力しても、夫が自分の好きなことだけをしていてなかなか状況が変わりません。今回、このセミナーに来てもらっています。「成熟のモデル」は、結婚関係にもとても有用だと判りました。