• 一番良く覚えているアフリカの友達について教えて下さい。

アフリカの中央にあるルワンダという国で出会ったひとりの女児のことかな。ルワンダという国は、比較的お金持ちで教育を受けている少数派の「ツチ」の人々と、比較的に貧乏で農民が多い多数派の「フツ」の人々が仲良く住んでいた国でした。ところが、一部の「フツ」の人々が「ツチ」の人々に対してねたみとか憎しみとかを持つようになって、悪いリーダーたちが「フツ」だけの国を作ろうとして、突然「ツチ皆殺し」を命令したんだ。「ツチ」を殺さないと自分が殺されるという同調圧力もあったのでしょうか。100日間で100万人の「ツチ」の人々が鉈(なた)で足や手を切り落されて殺されてしまったのです。


隣の国のザイール(今はコンゴ共和国)で、ルワンダから逃げてきた人たちのお世話をする活動をしていたんだけど、なぜこんなにたくさんの人がルワンダから逃げてくるのかがわからず、ある時、ルワンダに行って確かめようとしたのです。道端や畑など色々なところに死体が転がっている悲惨な状態を目にしました。このルワンダで教会が運営していた「子供たちの施設」を訪問した時のことです。家族全員を殺され、命からがらで逃げてきたという女児に出会った時のことです。その場で食べるようにと配給されたお菓子を、そっと着ているものの下に隠したのです。そのわけを尋ねた時のことです。病気のためここに来ることができなかったお姉ちゃんと家で分かち合って食べたいと言うのです。自分も大変お墓が空いているのに、お姉ちゃんのことを考えて自分一人で食べようとしなかったんだよね。この児の心のやさしさに触れたような気がしました。


1994年、ルワンダで

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