味しかった食べ物を教えて下さい。（からし）

2017年にフィリピンのバギオというところに行ったのですが、そこで僕は「チュロス」を食べました。

日本でチュロスは東京ディズニーランドのイメージがありますが、

もともとチュロスはスペイン発祥のスイーツで、テーマパークで売っているような大きなものではなく、

もう少し小ぶりで、「溶かしたダークチョコレート」を、串カツのソースのように浸してつけて食べるのが正式なものです。

フィリピンはかつてスペイン領（スペインによって征服されていた）だったので、スペインの文化が深く入っています。たとえば多くのフィリピン人はカトリックを信じていますが、それはスペインからの影響ですし、フィリピンの地名にはスペイン語のものが数多くあります。「ロス・●●」「サン・●●」という地名が典型的ですが、「ロス」はスペイン語で「the」、「サン」は「saint（聖）」という意味があります。また、フィリピン人のなかには西洋人のような顔立ちと肌の色をしている方も多く、彼らの多くはスペイン人との混血の子孫です。

また、食卓に良くパスタが上がるのもフィリピンにおけるスペインの影響といわれます。その後フィリピンはアメリカ領になりますから、アメリカの影響もあります。マニラの町を走る乗り合いタクシーは「ジプニー」と呼ばれますが、これはアメリカ領時代に米軍の払い下げになった軍隊のジープを改造してつくった乗り物です。

「チュロス」の話に戻りますと、本場スペインの影響を受けたフィリピンでは、本場にかなり近いチュロスを味わうことができます。僕がバギオで食べたチュロスは、本当に美味しくて感動しました。パリッパリに揚げてあるのに中はふんわり軽い舌触りのチュロスに、パウダーシュガーが振りかけられています。揚げたてですからまだ熱いそのチュロスを、苦めの溶かしたダークチョコレートに浸して食べるのですが、チュロスの甘さとチョコレートの苦さが本当にマッチして、食べる手が止まらなくなります。

フィリピンに行ったときは是非、チュロスを食べてみてください。たいてい美味しいのですが、専門店もありますからそういうところで食べると「チュロス観」が変わりますよ。東京ディズニーランドのチュロスも美味しいですけどね。